「こうはん」と読み、一言でいうと「板」の形にした鋼材料。板金の1つです。
そのうえ厚さにより、薄板、厚板の違いが存在します。厚板はさらに細かく区分するなら、中板、厚板、極厚板になるわけです。
建造物や橋梁、船舶、車、鉄道車両、海洋構造物等の様な部材や、ボイラ、圧力容器みたいな広範な分野で使われます。
鉄板と鋼板が異なるところは
『鉄』に炭素等の原料を加え、強さを増加したものを『鋼』と呼称します。
それらの意味合いで、鋼やステンレスも鋼の一種であると見なせるのです。
特段、建材として扱う場合は、全て『鋼材』であると思って何の問題もありません。
そのことから、現場で鉄板と言われても、実は鋼板を意味していることが多いのです。
厳密を期すならば、鋼板(もしくは鋼材)と呼称するのが、適確と言えます。
鋼板の規格(スペック)
鋼板の規格には、たくさんあり、日本工業規格(JIS規格)のほか、新日鐵規格やJFE規格などの各鉄鋼メーカー・ユーザーによる規格・更に自動車向け鋼板に関しては日本鉄鋼連盟規格(JFS規格)が我が国には存在します。
それに加えて国内のみならず世界中にも規格があり、グローバルな標準化が順調に進まない分野でもあります。
鋼板の使いみち
鋼板の用途は色々な範囲に及びます。
1.鉄塔、橋梁、建築、船舶等といった構造材(材料)
2.産業器材や産業車両の原材料
3.車の外装・足回り・保安部分の部品材料
4.溶接鋼管や圧力容器
5.制御盤や配電盤などの様なキャビネットの資材
6.空調、排気や換気等といったダクト
他、鋼板はありとあらゆる産業において適合した種類のものが活用され、私たちの暮しに密接に関わっているのです。
鋼板の流通形態寸法
鋼板は前もって提示された幅と長さに切断された様態で購入・販売される物もあれば、注文製作で切断して、さらに小規模の鋼板(切板)として使う物も存在するのです。
基本的には、タテ×ヨコの寸法で表記されますが、鋼板の流通形態には、「定尺材」「スケッチ材」のタイプがあります。
定尺材とは、規定された寸法で流通する板材で、スケッチ材は、定尺材からさらにオーダーに応じた寸法でカットした板材です。
SPCCを始めとしたよく用いられる鋼板は、定尺材で手に入れられる場合、尺を単位とした寸法で呼称される慣例が有ります。
それは3x6(サブロク)、4x8(シハチ)、5x10(ゴトウ)というような呼び方です。
3x6(サブロク)は、3尺x6尺の鋼板で、1尺が約303ミリになりますので、914mmx1829mmの寸法となる鋼板という感じです。
この寸法からさらに小型にカットしたものを、スケッチ材として市販されています。